NECは10月27日、クラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」を強化し、顧客が物理的に専有可能なサーバを貸し出す物理サーバサービスを提供すると発表した。

同サービスは、性能確保や物理的に隔離したクラウド環境での機密データの処理などのニーズにこたえるもので、高負荷処理に適したサーバと、低負荷処理・並列分散処理に適したサーバの2種を提供する。

「物理サーバサービス(Xeon *)」はXeonプロセッサを搭載したサーバを提供する。「NEC Cloud IaaS」と同一のネットワーク上に配置しており、ファイアウォールやロードバランサなどのネットワークサービス、ファイルストレージサービスなどが利用可能で、CPU負荷の高い業務や基幹業務などの用途に適したサービス。標準価格は月額9万2300円(最小構成1台の価格、税・初期費別)。

物理サーバサービス(Atom *)はAtomプロセッサを搭載したデータセンター専用省電力・高集積サーバとその管理システムをハウジング環境に設置し、保守サポートも含めて提供するもの。CPU負荷の比較的低い業務やWebサーバなどの並列処理を、専有環境かつ低コストで実施する用途に適したサービス。標準価格は月額55万5100円(最小構成10台の価格、税・初期費別)。

また、画像・動画ファイルやバックアップファイル、ログファイルのアーカイブなど大容量データを容量の制限なく保存できるオブジェクトストレージサービスも提供する。「NEC Cloud IaaS」のデータディスクサービスやファイルストレージサービスと組み合わせて利用することで、データ保存コストの最適化を実現する。標準価格は月額8.6円から(税別、GB単位)。

NEC Cloud IaaS」のラインアップ

さらに、「NEC Cloud IaaS」の移行・構築・運用を支援するサービスも強化された。具体的には、「NEC Cloud IaaS」へのスムーズな移行を支援するVMインポートサービス、検証済みのテンプレートを基に高品質なシステム構築を実現するテンプレート型プロビジョニング、海外顧客向けの英語版セルフサービスポータルの提供が開始された。