ネットアップは12月25日、同社が2014年10月29日に発表したハイブリッドクラウド向けサービスの「Cloud ONTAP」、「NetApp Private Storage for Cloud」、「NetApp OnCommand Cloud Manager」および、米NetAppが2014年10月29日にRiverbed Technology’sからの買収を発表した「SteelStore」に関する記者向け説明会を開催した。
NetApp Private Storage for Cloud(NPS For Cloud)は、パブリッククラウドとオンプレミス上のネットアップのストレージを専用線で接続して利用するサービス。
ネットアップ アライアンス営業部 クラウド・SI ビジネス推進部 シニアコンサルティング・システムエンジニアの金子浩和氏は、同機能を「最近はお客様はクラウドを第一候補に挙げるが、クラウドに出して良いデータと出せないデータがある。NPS For Cloudは、データをクラウド上に置きたくないが、クラウドのメリットを活用したいという企業のためのソリューションだ」と説明した。
分析処理、バッチ処理など、ある時期だけCPUリソースを利用したいシーンで利用するとメリットが出る機能だという。
NPS For Cloudは、これまではAWSとMicrosoft Azureが利用できたが、10月29日の発表では新たにIBMのSoftLayerを対象サービスに追加した。
「Cloud ONTAP」は、クラウド上のストレージ上で、「clustered Data ONTAP」の機能を利用できるようにするもの。10月29日の発表では、まずAWSへの対応が発表された。これにより、Amazon EC2上で、NetAppが得意とするSnapshot、レプリケーション、仮想クローニング、重複排除・圧縮、シンプロビジョニンなどを簡単に利用することができる。 この機能は11/13にリリースされている。
「NetApp OnCommand Cloud Manager」(以下、Cloud Manager)は、前述のNPS For CloudとCloud ONTAPを管理するためのツール。Windows Server 2012上で動作し、クラウドにおけるストレージの導入と設定。管理、Cloud ONTAPの作成、削除、Aggregate、Volumeの作成・削除などが行える。AWS上とオンプレミス上のどちらでも利用可能だという。こちらの機能は11/13にリリースされている。
そして、SteelStoreはオンプレミス上のバックアップデータを、クラウド上でアーカイブするためのゲートウェイ。バックアップデータをSteelStoreに保存すると、圧縮および暗号化した後、スケジュールにしたがって指定したクラウド上に保存される。製品自体はアプライアンスとして提供され、ディスクも搭載するため、アーカイブデータのローカルキャッシュとしても動作する。
同社によれば、テープで保管するのに比べ、保管費用、輸送料金や人件費などを節約できるという。また、リカバリする際も、テープに比べ費用や時間をかけずに行えるのがメリットだという。