日本オラクルは10月23日、Oracle DBに特化し、フラッシュ・メモリーを最大912TB搭載可能なフラッシュ・ストレージ「Oracle FS1 Flash Storage System」(以下、「Oracle FS1」)の国内販売開始を発表した。出荷開始は2014年11月を予定している。

「Oracle FS1 Flash Storage System」

「Oracle FS1」は、エンタープライズSAN向けフラッシュ・HDDも搭載できる点が特徴だという。

「Oracle FS1 Flash Storage System」の特徴

「Oracle FS1」はデータ圧縮のHybrid Columnar Compression(HCC)や圧縮データの最適配置を行うAutomatic Deta Optimization(ADO)など、Oracle DBに特化した機能を搭載。また、「QoS Plus」という、優先度に応じた自動階層化機能を搭載する。

米Oracle プロダクト・マネジメント担当バイスプレジデント ボブ・マネス氏

米Oracle プロダクト・マネジメント担当バイスプレジデント ボブ・マネス氏は、「他社製品は優先順付けなしでFirst In First Outで処理しており、ビジネスの優先度にI/O性能が不一致となるが、Oracle FS1はビジネス優先度に即してI/O管理ができる」とした。

「QoS Plus」は、5つの優先度を設定することができ、優先度に応じて、パフォーマンス重視のフラッシュストレージ、容量重視のフラッシュストレージ、パフォーマンス重視のHDD、容量重視のHDDという、4つのストレージ層に分けて格納できる。

「QoS Plus」

最大16HAリードまでスケールアウトでき、フラッシュは数ペタバイトまで拡張できる(ノードあたりでは最大容量:912TB(フラッシュ構成)/ 2.88PB(ディスク・ドライブ構成))。スループットは、最大200万の読み込み・書き込み性能(IOPS)、毎秒80GBのスループットを実現。

スケールアウトアーキテクチャを採用

ボブ・マネス氏は「Oracle FS1は最大5.8PBまで増設可能なSANストレージだ。他社はWriteとReadの比率を20:80でIOPSを計算しているが、Oracleは50:50で計算しており、パフォーマンスは最大8.7倍良い」とアピールした。

日本オラクル 常務執行役員 システム事業統括 飯尾光國氏

日本オラクル 常務執行役員 システム事業統括 飯尾光國氏は、国内の販売戦略に関して「Oracle FS1は、Oracle DBに特化したストレージで、Oracle DBの高速化ニーズへの対応していく。QoS Plusによって独自価値を提供し、フラッシュ・ストレージ市場でリーダーシップを確立したい」と述べた。

国内の販売戦略

価格(予価)は、9,379,559円(税別。オールフラッシュによる最小構成)。ボブ・マネス氏は、同等の競合ソフトウェアでいえば、22万5000ドル相当のソフトウェア込みの価格で、コストパフォーマンスは高いとアピールした。

ソフトウェア込みの価格