Texas Instruments(TI)は10月22日、24V正弦波センサレスBLDC(ブラシレスDC)モータドライバ「DRV10983」を発表した。
同製品は、制御ロジック内蔵の設定可能な出力電流3Aのドライバで、モータ設計の際に始動の信頼性向上と性能の最適化を迅速に実現できる。また、180度の高性能正弦波センサレス動作と、先進的な始動アルゴリズムにより、競合製品と比較して、動作時の騒音を最大で75%低減すると同時に、始動時のクリック/ポップ音を解消する他、ファンの大きな騒音源である純音、高調波成分を最大25dBA低減できる。
さらに、簡単なレジスタ設定により、幅広い種類のモータの調整が可能で、複雑なマイコンのコーディングやモータに関する知識を必要とせずに、最適な性能と信頼性の高い始動を可能にする。そして、電圧サージ保護(AVS)、過電圧・過電流・過熱・貫通電流保護、電圧低下ロックアウトや、5ステージのロータロック保護などを含む、先進的な保護機能を内蔵し、設計の簡素化とシステムの信頼性向上を実現する。加えて、パワーFET、センサレス制御ロジックや、オプションの3.3Vまたは5Vの100mA降圧型コンバータを1チップに集積しており、基板実装面積とシステムコストの低減や開発期間の短縮を実現する。
この他、評価モジュール「DRV10983EVM」は、3相BLDCモータ駆動向けのコスト効率の高いセンサレスソリューションである。BLDCモータの他、GUI、回路図、ガーバーファイルが付属されている。
なお、パッケージは、8mm×6mmサイズの24ピンHTSSOP。価格は、1000個受注時で1.19ドル。すでに販売を開始している。また、「DRV10983EVM」は99ドルで供給中。