Beckman Coulterの日本法人であるベックマン・コールターは10月21日、200nmの粒子をカウントできる精密粒度分布測定装置「Multisizer 4e」を発表した。
コールターカウンタは、粒子の色、形状、組成、屈折率などの影響を受けずに粒子径を測定できる非常にユニークで信頼性の高い粒度分布測定装置である。具体的には、粒子が検知帯(アパチャ感応領域)を通過する際に生じる2電極間の電気抵抗の変化を測定する。そして、電解質溶液中に懸濁させた粒子が、バキュームによりアパチャの検知帯を通過する際に、粒子体積分の電解液が排除される。この排除された電解液の体積を電圧パルスとして測定し、このパルスの大きさを粒子体積、パルスの発生数を粒子数として記録する。この粒子一つ一つを測れる特徴を生かし、目的産物以外の粗大粒子や微小粒子の測定を行うことができるという。しかし、微細、微小な製品開発が活発な昨今、多くの分野でサブミクロン粒子の測定ニーズが高まっていたが、小さい粒子を測定する場合、電気ノイズの影響が大きくなり、コールターカウンタで測定することができなかった。
同製品は、新型微小10μmアパチャの開発、および装置部品の変換、新型プリアンプの開発により、従来測定できなかったサブミクロン粒子の測定を可能にした。このことは、「Multisizer 4e」が粒子物性の研究開発のみならず、幅広い製造分野のクオリティーコントロールに活用できることを意味し、これまでコールターカウンタを使用していないさまざまな分野のユーザーの期待にも応えられる製品であるとコメントしている。
なお、価格は875万円(税抜き)。11月1日より発売する。