ロームは10月21日、HEVやEVをはじめとする自動車の電動パワーステアリング、燃料噴射装置などに使われる高機能な各種マイコンに最適なシステム電源「BD39001EKV-C」を発表した。

同製品は、パワー系最先端プロセスである0.35μmのBiCDMOSを採用し、独自のアナログ設計技術を駆使することで、耐圧40V、最低駆動電圧4Vという幅広い入力電圧範囲を実現した。また、アイドリングストップへの対応のために、新たな昇降圧自動切り換え制御方式を採用したことで、5V以下のバッテリ電圧変動時にもマイコンに必要な5Vを安定して供給できるのと同時に、電力変換効率も従来品比で最大5%向上させている。

さらに、昇降圧自動切り換え制御方式による可変のプライマリ電源を基準に、マイコンのコア用電源(3.3V、DC/DC)、I/O用電源(5V、LDO)という常に安定した電源機能に加え、マイコンの動作を監視するウィンドウ式ウォッチドッグタイマ機能などの各種監視機能による高い信頼性も提供する。

なお、パッケージは9.0mm×9.0mm×1.0mmサイズのHTQFP48V。サンプル価格は500円(税抜き)。すでに、サンプル出荷を開始しており、量産は12月から当面月産10万個体制で開始する予定。生産拠点は、前工程がローム浜松(浜松市)、後工程がROHM Electronics Philippines(フィリピン)となっている。

車載マイコン向け汎用システム電源「BD39001EKV-C」