米Microsoftがウェアラブルデバイスを発表する模様だ。このニュースを伝えるForbesなどによると、心拍数などを測定できるフィットネス機能が充実し、AndroidやiOSなどさまざまなモバイルプラットフォームで動くスマートウォッチが提供されるという。年末商戦に向けて登場すると報じている。 。
Forbesは「デバイスの名称は不明」としているが、Re/Codeは、開発コード「Khronos」と紹介している。Microsoftはデバイスとサービス戦略の下でNokiaのデバイス部門を買収しており、スマートフォンやタブレットなどのコンシューマー向けデバイス事業を強化している。開発中とされるスマートウォッチは同社の戦略に基づき、iOSやAndroidと連携可能なクロスプラットフォームになるという。
Forbesはクロスプラットフォームのほか、バッテリーの持続時間にも触れている。同誌によると、バッテリー持続時間は「普通に利用する場合、1回の充電で2日間以上持つ」、持続時間が1日というSamsungの「Galaxy Gear」シリーズやMotorolaの「Moto 360」の上をいく、としている。スマートウォッチのバッテリーの持続時間は課題の1つとされており、Appleが9月に発表した「Apple Watch」についても、毎日充電が必要とわかり一部を失望させた。
Microsoftは年末商戦に向けて数週間内にスマートウォッチを発表する、とForbesらは予想している。これが本当ならば、スマートウォッチ市場を活性化すると期待されるApple Watchのローンチである2015年初頭に先駆けることになる。
Microsoftのスマートウォッチ関連の別の動きとして、Googleの「Android Wear」向けの手書き認識パッド「AnalogKeyboard」のプロトタイプも公開されている。これはMicrosoft Researchが開発したもので、スマートウォッチにおける入力問題を解決すべく、小さな画面での手書き入力を可能にするアナログキーパッドだ。10月10日に公開したバージョン0.1では、画面解像度320×320ピクセルの四角いフォームファクタのみをサポートする。
Microsoft Researchはプロジェクトの説明ページで、スマートウォッチの主な入力方法である音声入力の問題として、プライバシーや周囲の騒音などを挙げている。また、ソフトウェアキーボードは画面サイズから現実的ではなく、画面全体を利用できる手書き認識が向いていると分析している。
なお、スマートウォッチにおける手書き入力は新しいものではなく、1984年にカシオ電子が発表したタッチ画面搭載・計算機機能付きの腕時計「Casio AT-550」を先行事例として紹介している。また、Palmの文字入力方法「Graffiti」とも異なるとのこと。Graffitiはカスタムジェスチャーを習得する必要があるが、AnalogKeyboardは通常の英文字を自由に入力できる点が異なるとしている。