NTTデータは10月20日、同社が構築したデジタルアーカイブシステムによってデジタル画像化されたバチカン図書館所蔵の貴重な手書き文献が、同日より順次バチカン図書館によって本格公開されると発表した。
同社は、2014年3月20日にバチカン図書館と初期契約を締結したバチカン図書館デジタルアーカイブ事業において、デジタル画像化された貴重な手書き文献を長期保存・公開するため、デジタルアーカイブソリューション「AMLADR」をベースにデジタルアーカイブシステムの構築を行ってきた。
デジタルアーカイブシステムの提供が開始されたことで、AMLADが提供する高機能閲覧ビューワーにより、デジタル画像化したデータを閲覧可能になった。
同ビューワーは、バチカン図書館のWebサイトから直接アクセスでき、PCに加えてスマートフォンやタブレット端末からの閲覧にも対応している。
バチカン図書館では現在、ボッティチェリの挿し絵が入ったダンテの『神曲』、西暦400年頃ローマで制作された『ウェルギリウス』、ルネッサンス期の装丁芸術における最高傑作とされる『ウルビーノ聖書』、1613年に作成された日本の信者42人が殉教を誓った連判状、日本舞踊の11枚の水彩画など、8冊の文献を公開している。
同社は今後、バチカン図書館との初期契約に基づき、2018年3月末までに3000点の手書き文献の電子化を進め、公開点数の増加に伴い、2014年度末をめどに検索機能等の機能拡充を図る。