NECは10月20日、明治グループで牛乳・乳製品などの卸売を行う明治フレッシュネットワークの中核システムである販売データ分析、WMS(倉庫管理システム)、基幹の各業務システムの基盤として、クラウド基盤サービス「NEC Cloud IaaS」を提供すると発表した。
明治フレッシュネットワークは、自社構築(オンプレミス)による各業務システムを、段階的に「NEC Cloud IaaS」に移行する。その第1弾として、今年10月から、販売データ分析システムを移行し、利用を開始した。今後、2014年度中にWMS、2015年度中に基幹システムの基盤を順次「NEC Cloud IaaS(HA)」に移行予定。
既存システム機能を支える性能と可用性を保ちながら、システム機能の統合などによりサーバの集約・共有化を進め、移行費用の削減やサーバ台数の半減を実現。これらにより、自社構築型と比較して導入・運用コストを約2割が削減されたという。
これまで、販売データの分析業務では用途別に複数の分析ツールを利用していたが、業務システムのクラウド基盤への移行に合わせ、NECのデータ活用/情報分析ソフトウェア「InfoFrame Dr.Sum EA」を用いて分析ツールを統合した。
これにより、全国単位の販売データの分析を、従来と比較して10分の1以下の時間で実現するなど、数億件規模の大量の販売データをさまざまな観点で高速に分析可能になった。明治フレッシュネットワークの営業担当者を中心とする約1000名の作業が大幅に効率化されたという。