双日と川崎重工業は10月17日、2009年12月にトルクメニスタンの国営化学公社から受注し、東部マリ市に建設していたアンモニア・尿素肥料製造プラントを完工したと発表した。
今回完工したプラントは、アンモニアおよび尿素の製造設備と、発電・水処理・窒素製造などの付帯設備で構成されており、近隣のガス田で産出される天然ガスを原料に、肥料として1日あたり1200tのアンモニアと1925tの尿素の製造が可能。世界第4位の天然ガス埋蔵量をもつトルクメニスタンは、天然ガス・石油に加えて綿花も主要な輸出品目のひとつであり、政府は農業振興に力を入れているが、これまでは綿花栽培に必要な肥料の多くを輸入していた。
8月には、川崎重工が双日の支援のもと、トルクメニスタン国営のガス公社であるトルクメンガスより天然ガスからガソリンを製造する(Gas to Gasoline = G to G)設備を受注するなどしており、両社は「今後も各国で培ってきた豊富なノウハウを生かし、地域の人々の豊かな生活に寄与するプロジェクトを、トルクメニスタンおよび周辺国で積極的に展開していく」とコメントしている。