IDC Japanは10月16日、国内Storage in the Cloud市場の2013年の売上実績と2014年~2018年の予測を発表した。これによると、2013年の同市場の売上は前年比40.2%増の158億1900万円となった。
Storage in the Cloud市場とは、パブリッククラウドサービスとして提供されるストレージ従量課金サービスの市場を指す。
同社によると、PaaS(Platform as a Service9やIaaS(Infrastructure as a Service)の利用が増加するのに伴い、PaaS/IaaS向けクラウドストレージサービスの利用も増加し、2013年の国内Storage in the Cloud市場の成長を牽引した。
加えて、ファイル同期/共有サービスでは、組織外との情報共有やモバイルデバイスからの利用ニーズの高まりを背景に、参入するプロバイダーが増加しているという。
同社は今後も、同市場の成長が継続していると見ており、2013年~2018年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は26.7%、2018年の市場規模を515億6000万円と予測している。
ストレージシステムズ リサーチアナリストの宝出幸久氏は「国内Storage in the Cloud市場は、国内ストレージ市場における成長分野の一つであり、今後も市場規模が拡大すると考えられる。しかし、同市場における競争は激化しており、サービスプロバイダーの淘汰も起こっている。こうしたなか、同市場でビジネスを展開する企業は、セキュリティ懸念解消への継続的な努力、ポータビリティの整備とマルチクラウドの実現、エコシステムの構築といった点を考慮し、ビジネス展開を行うべき」とコメントしている。