インターネットイニシアティブ(以下、IIJ)は10月15日、パナソニックのMVNO事業への参入を支援したと発表した。IIJが10月14日に開始したMVNOサービスの基盤を構築するとともに、モバイル回線と合わせて提供するという。

IIJは、パナソニックのMVNOサービス基盤として、LTE/3G回線網を利用したネットワークの帯域を提供するとともに、「トラフィックコントロールソリューション(PCRF/PCEF)を中心とする通信制御システム)」「顧客管理、課金請求などの業務システム」「高セキュリティを実現するリモートアクセス基盤」を構築。独自の通信制御システムによってきめ細やかな通信制御を実現するとともに、課金システムなども個別構築することで、用途に応じたサービス提供を可能にしたという。

サービスイメージ

今回のサービス基盤構築においては、モバイルネットワークからクラウド環境までをトータルに提供するIIJの運用技術とMVNOの実績、さらに独立系事業者としてのマルチキャリア対応の可能性などが評価基準となり、IIJがMVNE(Mobile Virtual Network Enabler)として採用された。パナソニックグループのMVNO事業参入に当たり、MVNOサービス運用技術の教育支援を目的とした人材交流なども行っていく予定としている。

パナソニックでは、同社が注力する法人向けソリューション事業強化の一環として、M2M分野をはじめとするIoT(Internet of Things)への対応を見据え、デバイスからネットワーク、クラウドまでをワンストップサービスとして提供するため、MVNO事業に本格参入する。パナソニックのMVNOサービスは、主に自社製品への通信機能の組み込みや、機器の保守管理を遠隔で行うサービスなど、パナソニックグループのハードウェアを核としたソリューションへの適用を見込む。