日経BPコンサルティングは10月14日、Windows Server 2003の2015年7月のサポート終了に向けた企業の対応状況を把握するため、情報システム部門の勤務者を対象に実施した調査の結果を発表した。
これによると、現時点でWindows Server 2003を利用している回答者の3分の1(33.8%)が、リプレース作業の完了がサポート終了より先になると答えたという。2015年4月~7月のギリギリ間に合わせる企業も4割と多かった。
また、リプレース作業の完了想定時期は現利用者の20.1%が当初計画より遅れていると別質問で答えており、リプレース作業は遅れがちのようだ。
サポート終了までにリプレースが終わらない理由は「移行作業に必要な投資を行えないから、予算がないから」が35.5%で最も多かった。同社は、リプレース作業に積極的な意味付けをできない場合は特に予算を確保し難いと指摘している。
終わらない理由として、「Windows Server 2003の台数が多いから」も24.1%と多かった。Windows Server 2003のサーバ台数を尋ねたところ、8%が100台以上残っていると回答した。
サポート終了までにリプレース作業が終わらないことのリスクについては、6割強が「大きな」あるいは「ある程度の」リスクと認識している一方、リスクがあるという意識が小さな人も3割存在した。
Windows Server 2003のリプレース作業の進捗について、「サーバやアプリケーションの状況の棚卸作業」「移行方法の策定」「移行先の策定」「移行作業」の4ステップに分けて、質問が行われた。
結果、最初の棚卸作業は約半数が既に完了しているが、移行方法や移行先の策定はいずれも完了率が2割台だった。これらに対し、実際の移行作業はまだ半数が未着手という状況で、同社は「移行作業は時間がかかるケースもあると見られるが、リプレース完了が現状の想定時期よりもさらに遅れる危険性を感じさせる結果」とコメントしている。