NECは10月14日、ユニファイドストレージ製品群「iStorage Mシリーズ」から、新製品「iStorage M710」「同 M510」「同 M310」「同 M110」「同 M11e」を販売開始した。
新製品は、複数の業務システムを仮想サーバで稼働させる形の運用におけるレスポンス低下などの課題を解決するための機能を搭載している。
その1つが「業務単位でストレージのI/O性能の上限・下限を設定し制御する機能」だ。新製品では、業務システム上の仮想サーバが利用するストレージの論理ディスク単位で、I/O性能の上限と下限を設定することが可能。これにより、ある業務システムに負荷がかかった際も、他の業務システムへの影響を与えず安定したパフォーマンスを確保できる。
もう1つは「仮想サーバとストレージの統合管理を実現する」機能だ。従来、仮想基盤上の各システムで性能が十分に出ていない場合や障害時を特定する場合、仮想サーバの管理画面とストレージの管理画面とを比較する必要があり、時間がかかっていた。新製品では、仮想サーバとストレージのリソースを関連付けて1画面で表示でき、性能のボトルネックや障害原因を簡単に特定できる。
また、仮想サーバの構築時にストレージの論理ディスクの割り当てを同時に行えるため、リソースを効率的に使用可能で、運用管理コストを低減できる。
加えて、OpenStackを活用したクラウド基盤として「iStorage Mシリーズ」を利用するためのストレージ用ドライバ「Cinder」も提供される。
各製品の概要は下表のとおり。
製品名 | 価格(税別) | 構成 |
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iStorage M710 | 1705万3,000円~ | デュアルコントローラ構成本体(FC 8GX2、キャッシュ96GB、2.5型300GB HDDX3台、ディスクエンクロージャ)、基本制御ソフトウェア |
iStorage M510 | 989万3,000円~ | デュアルコントローラ構成本体(FC 8GX2、キャッシュ48GB、2.5型300GB HDDX3台、ディスクエンクロージャ)、基本制御ソフトウェア |
iStorage M310 | 383万4,000円~ | デュアルコントローラ構成本体(FC 8GX2、キャッシュ24GB、2.5型300GB HDDX3台)、基本制御ソフトウェア |
iStorage M110 | 85万6000円~ | シングルコントローラ構成本体(SAS 12GX4、キャッシュ8GB、2.5型300GB HDDX3台)、基本制御ソフトウェア |
iStorage M11e | 61万5000円~ | シングルコントローラ構成本体(SAS 12GX4、キャッシュ4GB、2.5型300GB HDDX3台)、基本制御ソフトウェア |