NTTドコモは10月6日、太陽光発電を活用するグリーン基地局のフィールド実験において、昼間に発電した余剰電力を効率的に蓄電し、災害時など商用電力の供給がなくなった場合の基地局の予備電力の拡大と自活率を向上できる「パワーシフト制御」の実証に成功したと発表した。
これにより、災害時など商用電力の供給がなくなった場合、基地局の予備電力での運用可能時間を従来の6時間から最大10時間まで伸ばすことができる。さらに常時、基地局の電力の自活率を従来の20%から30%に向上することが可能となり、商用電力の使用量をさらに10%削減できる。
これまで、グリーン基地局ではソーラーパネルの発電と商用電力とを組み合わせて基地局の運営に必要な電力だけを供給していたため、ソーラーパネルで発電した余剰電力が活用できていなかった。
今回の「パワーシフト制御」では、ソーラーパネルの発電と商用電力に加え、リチウムイオン電池の充電/放電を基地局に適した制御にすることで、ソーラーパネルの発電電力を無駄なく活用して電力の自活率を向上した。