オリンパスは9月30日、生物用共焦点レーザ走査型顕微鏡「FLUOVIEW FV1200」と組み合わせることで、より微細な対象物の観察を実現する超解像技術「FV-OSR」を開発したと発表した。
共焦点レーザ走査型顕微鏡は、ピントの合った点以外の光をカットすることで高解像度の撮像が可能な顕微鏡である。細胞を細部まで立体的に観察できるため、タンパク質や神経などの役割・機能を解明し、創薬や新しい領域への応用を目指す生命科学の研究分野で広く利用されている。現在、一般的な光学顕微鏡の分解能の限界は約200nmであるが、共焦点顕微鏡には理論上、この限界を超えることができる超解像成分が含まれている。今回、長年培ってきた光学技術をデジタル技術と融合させることで、この超解像成分を可視化する超解像技術「FV-OSR」を開発したという。
そして、同技術から成るソフトウェア「超解像イメージングライセンス FV10-OSRASW」を、生物用共焦点レーザ走査型顕微鏡「FV1200」、および既存製品の高感度検出器「FV12-HSD」と組み合わせることで、「FV1200」の分解能を引き上げ、従来の顕微鏡では実現できなかった約120nmの超解像観察を実現したとしている。