マクラーレン・オートモーティブは、自社ブランドの地位向上を目指し、アジア市場向けとしては初のテーラーメイドモデルとなる「McLaren 625C」を発表した。

車名の「625C」は、搭載している同社製3.8リッターV8ツインターボ・エンジンの最高出力625PSに由来しており、そのハイパワーをMcLaren 650SとMcLaren P1に投入している複数の先進技術が補完する形となっている。7速デュアルクラッチ式SSGトランスミッションは、フル・オートマチック、ステアリングホイールのパドルシフトスイッチによるセミ・オートマチック、もしくはフル・マニュアルから操作を選択でき、0-100km/hで3.1秒、200km/hまでで8.8秒(クーペモデル)を実現しているほか、最高速度333km/h(スパイダーモデルは329km/h)を記録しつつ、CO2排出量は650Sと同等の275g/kmとしているという。

また末尾のCは「Club」を意味しており、都市部のカーライフに求められる細やかなリクエストに応えうるスーパースポーツカーとしてのステータスを強調したものとなっているとのことで、新たに改良が加えられたダンパーとメカニカルバランスのチューニングによって乗り心地を向上しているほか、リアサスペンションはスプリングレートが下げられており、プロアクティブ・シャシー・コントロール(PCC)で「ノーマル・モード」を選択した場合、サスペンションは「快適な乗り心地」のために最適化されるという。

サテライト・ナビゲーションが標準装備となっているほか、DABデジタル・ラジオも特定マーケットでは標準装備としている。さらに、第2世代のタッチスクリーン式IRISテレマティクス・システムにより、コマンド操作を容易にしつつ、キャビン内のスイッチやコントローラの集約を実現したという。

なお、クーペとスパイダーの2タイプのモデルが発売予定で、クーペは固定ルーフとガラス製のエンジンカバーを備え、スパイダーは17秒未満でルーフ開閉可能な2ピース型リトラクタブル・ハード・トップ(RHT)を搭載しているという。