三菱樹脂株式会社は、内外装用建築材として使用されるアルミ樹脂複合板「アルポリック」の欧州製造・販売拠点(ドイツ ヘッセン州 ヴィースバーデン)の工場竣工式を9月22日に実施した。

「アルポリック」は、日本の上田工場及び東京製造所と、Mitsubishi Plastics Composites Americaで製造を行っていた。欧州やトルコ・中央アジア地域への販売については、現在、日本から輸出しているが、輸送に2か月以上必要となること、また為替変動の影響を大きく受けることから、欧州地域の販売を伸ばすことが困難だった。しかし、欧州各国はドイツを中心に建築材料の不燃基準が厳しく、不燃性に優れるグレードを有する「アルポリック」にとっては拡販余地の大きな潜在市場だった。

そこで三菱樹脂は、2013年2月にポリエステルフィルムの製造販売を行う三菱樹脂のグループ会社Mitsubishi Polyester Film GmbH が拠点を置くドイツ ヘッセン州 ヴィースバーデンの工業団地内に「アルポリック」の新たな製造・販売拠点を設置することを決定し、工場建設を進めていた。

三菱樹脂は、欧州の新拠点を活用し、優れた不燃性が求められる高付加価値市場や、東欧・トルコ・中央アジアなどの新興国市場での販売を拡大することで、アルミ樹脂複合板における世界トップメーカーを目指すという。