日本IBMは、日新製鋼グループが利用する業務システムを仮想化して、PC約4,700台を2015年3月までにすべてシンクライアント化すると発表した。IBMはシステムの構築を支援し、運用を行う。

今回のシステム構築は、生産管理、販売管理、サプライチェーン、人事、会計業務 といった日新製鋼グループの業務システムを利用する4,700台のPCを「共有サービス 方式」によるシンクライアントにする。これにより、緊急時においても、社員の安否確認や取引先の被災状況の把握ができる。また、クライアント側には情報を保管しないため、情報紛失を防ぐ効果もある。

日新製鋼は、2013年12月から2019年3月まで基幹業務システムに関する戦略的アウトソーシング契約を日本IBMと締結しており、今回、事業継続性、セキュリティの強化、ITコストの最適化を支援するとともに、経営スピード向上への迅速な対応を目指した基幹システムとして、シンクライアントをグループ全社に展開する。

日新製鋼では、今後、PCだけでなく、タブレットやスマートフォンといったマルチデバイスにも対応させることにより、さまざまなユーザーの利用ニーズに合わせて、IT活用のメリットを提供していくという。