ラピスセミコンダクタは9月22日、電動自転車や蓄電システムなどのリチウムイオン電池監視システムの構成をさらに最適化するため、高電圧側NMOS FET制御方式と14直列セル対応を両立させたリチウムイオン電池監視LSI「ML5236」を発表した。
同製品は、高電圧側(14直列最大電圧基準)でNMOS FETによる充放電制御が可能。従来、高電圧側では高価なPMOS FETによる制御が一般的だが、幅広い仕様を選択できるNMOS FETを選択することが可能となっている。また、最大14直列セルまでのリチウムイオン電池監視システムに対応する。80V耐圧で、より高電圧のシステム構築が可能になり、プラットフォームの共通化を実現できる。さらに、リチウムイオン電池監視システムに必要な電圧、電流、温度、充電器・負荷接続などの監視機能を搭載、測定値は内蔵A/Dコンバータ(ADC)によりデジタル化され、SPIにより外部へ送信される。これにより、シンプルでノイズの影響を受けにくい電池監視システムを構成することができる。この他、2次保護機能として、ショート電流検出保護、過充電検出保護機能を搭載しており、従来複数のICに分散していたこれらの機能を集約し、シンプルな電池監視システムを構成することが可能で高信頼化、小型化を実現する。
なお、サンプル価格は700円(税抜き)。現在サンプル出荷中で、10月から量産出荷を開始する予定。また、簡単に評価を開始できる評価ボードとソフトウェアを用意するなど、充実したサポート体制を提供するとしている。