日立製作所は9月18日、独自の高圧縮処理、および超解像処理技術を新たに適用した映像監視システムを発表した。10月より販売を開始する。
企業や公共施設において、セキュリティ強化や防災への対応など、安心・安全な社会の構築に向けて映像監視システムの導入が進められており、近年では、ネットワークの普及や映像のデジタル化により、高画質・高精細なネットワークカメラへのシフトが加速している。しかし、映像が高画質化・高精細化するとデータ容量が大きくなるため、映像を記録するHDD容量の拡張に伴うコストの増加や、データ伝送時のネットワーク負荷の増大が課題となる。
同システムは、メガピクセルネットワークカメラ「DI-CB320」(ボックスタイプ)、「DI-CD320」(ドームタイプ)、および監視用ハイブリッドレコーダ、専用のモニタリング用ソフトウェア「VisionNet Manager」、「FineVisionXD Viewer」を組み合わせたシステムである。メガピクセルネットワークカメラで撮影したフルHD(1920×1080画素)映像をカメラ内部でD1(704×480画素)の標準サイズに縮小・圧縮してレコーダに保存し、映像を確認する際には、モニタリング用ソフトウェアで高画質な映像で表示する。標準サイズでデータを記録するため、通常と比較して3~4倍の長時間にわたり映像を記録することが可能であり、標準サイズのデータ容量で保存・伝送できることから、HDDコストの削減やネットワーク負荷の低減にも貢献する。この他、ワイドダイナミックレンジ機能により、明暗差に影響されない見やすい映像を実現している他、レコーダとパソコンの双方からカメラの設定が可能となっている。
今後、同システムを、国内を中心に販売し、企業や公共施設において高まるセキュリティ向上のニーズに対応していく。また、映像監視システム関連製品のラインアップを拡充していくことで、安心・安全な社会の構築に貢献していくとしている。