ロームは9月18日、各種電子回路の定電圧用途や保護用途として使用されるツェナーダイオードに高電圧タイプの「UDZLV」シリーズを追加したと発表した。
ツェナーダイオードは、一時的に規定外の大きな電流が回路に流れた場合に電子機器が壊れるのを防いだり、供給される電圧を一定に保つために使用されるダイオードである。電装化が進む車載分野においては、このツェナーダイオードがインジェクション1つあたり1個使用されている。
同シリーズは、51V~150Vの12種類のツェナー電圧から用途にあわせて選択することができる。特に、車載のECU保護に最適な製品となっており、AEC-Q101にも対応する。さらに、高いサージ耐性の確保、定格電力0.2W、2.5×1.2mmサイズのパッケージなどにより、民生機器から車載、産業機器まで幅広いアプリケーションで信頼性を実現するとしている。
なお、サンプル価格は10円。7月より順次サンプル出荷を開始しており、10月から月産300万個体制で量産を開始する予定。生産拠点は、前工程がローム・ワコー(岡山県)、後工程がローム・ワコー(岡山県)と、ROHM Semiconductor(China)、ROHM Integrated Systems(Thailand)となっている。また、定格電力1.0Wの「KDZLV」シリーズにおいても、高電圧タイプの展開を予定している。