日産自動車は9月18日、同社の乗用車「フーガ」「シーマ」「スカイライン」ならびに三菱自動車ブランドで製造した「ディグニティ」の4車種で、2010年9月30日から2014年7月28日にかけて製造されたハイブリッド自動車(HV)、合計1万8525台のリコール(回収・無償修理)を国土交通省に届け出た。
不具合の部位は、「原動機(エンジン制御コンピュータ」、「原動機(駆動モータインバータ)」、「動力伝達装置(自動変速機)」としており、エンジン制御コンピュータは、そのプログラムが不適切であったため、スロットルポジションセンサからの信号が異常だと判断した場合、フェールセーフ制御によりスロットル開度を固定状態にするが、その制御中にスロットルポジションセンサからの信号が正常に戻った場合、スロットルが徐々に開くことがあり、その結果、エンジン回転が徐々に上昇し、アクセルペダルを踏んでいないにもかかわらず加速する恐れがあるというもので、プログラムの修正で対応するという。
また、駆動モータインバータも制御コンピュータのプログラムが不適切であったため、制御コンピュータが自動変速機のギヤ位置などの信号を受信する際に通信異常と判定する場合があり、それにより警告灯が点灯し、最悪の場合、駆動モータが停止して走行不能になる恐れがあるとしており、こちらもプログラムの修正で対応するとしている。
そして、自動変速機の不具合は、ケースの製造が不適切であったため、ケースに亀裂が生じたものがあり、そのままの状態で使用を続けると亀裂が進行し、最悪の場合、ケースが破損して走行不能になる恐れがあるとしており、点検を行い、亀裂がある場合は、良品と交換して対応するとしている。
なお、同社では、使用者に対してダイレクトメールなどで通知を行うほか、 自動車分解整備事業者に向けて日整連発行の機関誌に掲載するとしており、改善が実施された車については、運転者席側ドア開口部のドアストライカー付近に目印のステッカーを貼付するとしている。