三菱電機は9月18日、東京地下鉄(東京メトロ)東西線妙典駅で実施していた、駅舎補助電源装置(S-EIV)の実運用試験結果を公表した。

S-IEVの設置状況 (東西線妙典駅ホーム端)

S-EIVは電車のブレーキ時に発生する回生電力のうち、近くを走行している車両だけでは消費できない余剰電力を蓄電池を用いず、駅の電気設備に直接供給する装置。

システム概要

同社は2014年6月に同装置を納入して以来、運用試験を行っており、その結果、実運用として初めて、駅で消費される電力一日当たり約 600kWh の省エネ効果(一般家庭約 60 世帯の消費電力に相当)を実現したという。

この装置は同社の「路線エネルギー管理」の取り組みのひとつとして製品化したもの。小型軽量化による省スペース化、交流変換技術による安定的な電力供給、運転監視機能による運用の負荷軽減など、消費電力の低減だけでなく、運用のスムーズさを追求した工夫も図られている。