ON Semiconductorは、グルコースモニタ、心拍数モニタ、心電図解析装置など、さまざまな携帯用医療機器における高精度センサおよびモニタリングを実現するセミカスタマイズ可能なシステムインパッケージ(SiP)ソリューション「Struix」を発表した。

同製品は、高度なダイスタッキング技術を用いてカスタム設計のアナログフロントエンド(AFE)を32ビット特定用途向け標準品(ASSP)マイコン「ULPMC10」に組み込むことにより、完全なミニチュアシステムを作り上げている。さらに、標準およびカスタマイズ可能なコンポーネントを使用することにより、医療機器メーカーが独自の医療センサインタフェースアプリケーションを開発するために必要な設計の柔軟性を提供すると同時に商品化の時間を短縮しコスト効率性を高める。

また、マイコン「ULPMC10」は、最大30MHzの周波数で稼働可能な32ビットARMR CortexR-M3コアを使用して信号を処理する他、重要なプログラムとユーザーデータを保管するために512KBのオンチップフラッシュメモリと24KBのSRAMメモリを備えている。そして、携帯用機器の電池寿命を延ばすために設計されており、最小限の動的および静的な電力需要により優れた性能を達成するのに加え、オンチップチャージポンプ式の電力変換および制御により、200μA/MHz未満の消費電流で稼働する。待機モードの消費電流は、500nA未満である。

この他、システムの高度な電力管理サブシステムにより、外部コンポーネントを使用することなく幅広い電池電圧で機器を監視し、フェールセーフモードでの稼働を実現する。また、3つの多重方式のインプットを備えた12ビットA/Dコンバータ(ADC)、リアルタイムクロック、フェーズロックループ(PLL)、および温度センサが含まれている。さらに、製品開発を簡素化するために、CMSISベースのソフトウェアインタフェースを含め、「ULPMC10」をサポートするためにIARシステム向けのさまざまな使いやすい開発アドインが提供されているという。

なお、同製品により、さまざまな知的財産および設計の経験を活用して、医療用センサアプリケーションに求められる厳しい機能ならびに性能の要件を達成できるとコメントしている。

さまざまな携帯用医療機器における高精度センサおよびモニタリングを実現するセミカスタマイズ可能なSiPソリューション「Struix」