STMicroelectronicsとWyplayは9月16日、セットトップボックス(STB)用ミドルウェア「Frog by Wyplay version 2.0(Bull Frog)」が、STのARMコアを搭載した「Cannes/Monaco」ファミリで利用可能になったと発表した。また、STのLiege2「STiH301」から最新のUHDp60製品「STiH314/318/414/418」を含む全てのARM/HEVC製品へ対応を広げる計画も合わせて発表した。
今回の発表は、両社のこれまでのコラボレーションの成功を表すものであり、STのソフトウェア研究開発チームによるコード提供が重要な役割を果たしたという。STがFrogコードベースに提供したコードは、デバイスメーカー、独立ソフトウェアベンダ、ソフトウェアサービスプロバイダ、および放送事業者を含む60社以上のライセンシー企業で構成される成長中のコミュニティで活用される。STから提供されたコードは、FrogミドルウェアのST SDK2 Linuxソフトウェア環境と各種ハードウェア機能への対応、API拡張、ならびにHTML5レンダリングの最適化をカバーしている。
また、STの成果は、UI、ミドルウェア、ドライバ、OS、およびハードウェアを含むFrogの共有ソース・エコシステムや実装・検証済みのリファレンス・モデルの協調的性質を示す好例であり、この機能統合レベルが、ペイTV放送事業者によるOver-The-Topサービスなどの統合サービスの迅速な導入を実現するとしている。
両社は、今回の協力をベースに、4Kユーザインタフェース、トランスコーディング、マルチスクリーンなどといったSTBサーバ用プロセッサが可能にする先進的機能をエコシステムに取り入れ、ロードマップを強化していくとコメントしている。