米Nutanixの日本法人であるニュースタックス・ジャパンは9月16日、日本市場でのビジネスを大幅に強化すると発表した。マネージングディレクターにDellやLucent Technologyなどで20年以上の経験を持つ、クリス・ケーシー(Chris Casey)氏が新たに就任。また、大阪支社を新設し、シニアセールスとエンジニアの増員を図る。
同社は中規模企業や大企業向けに、仮想化環境において、ネットワークストレージを使わずにサーバとストレージを統合したWebスケールな仮想化基盤を提供する企業。国内では2013年6月に日本法人を設立し、本格的なビジネスを開始している。
現在、世界規模でエンタープライズITの構造が変化しており、WebスケールITへの要求はますます高まっている。日本のデータセンターでは、コンピューティングとストレージが別々に採用され、SANやNASなどの専用ネットワークで接続するアーキテクチャが主流となっている。そのため仮想環境におけるさまざまなニーズに対応できなくなっているだけでなく、拡張性の不足やパフォーマンスの低下、システムの複雑化や管理の煩雑性など多くの課題を抱えているという。このような課題に対し、Nutanixのソリューションは現在のデータセンターにおけるIT環境にシンプル化をもたらすメリットがある。
なおNutanixは、ワールドワイドでもビジネスを強化。米国時間の8月27日には、企業価値が20憶ドルを超え、シリーズEとなる1億4000万ドルの投資ラウンドが完了したことを発表した。これにより全ラウンドの合計資金調達額は、合計3億1200万ドル超となった。Nutanixでは、2億ドル以上の売上と800社以上の顧客企業を獲得しており、そのうちの29社は、製品およびサービスを合わせた受注金額が100万ドル以上の大手顧客となっている。大手顧客は、エアバス、China Merchants Bank、ConocoPhillips、Total SA、トヨタ、米国海軍など。