日立製作所は、流体解析や気象予測などの大規模シミュレーションに高い性能を発揮するスーパーテクニカルサーバ「SR24000シリーズ」を製品化し、9月17日から販売開始する。
「SR24000シリーズ」 |
同シリーズは、高集積で大規模なシステム向けに2UのシャーシにPOWER8プロセッサ(周波数3.42GHz)を最大20コア搭載できる「XP1」と、高い単体性能が求められるシステム向けに4UのシャーシにPOWER8プロセッサ(周波数3.52GHz)を最大24コア搭載できる「XP2」の2モデルが用意されている。
両モデルともにノード当たりの最大メモリ容量は1,024GB、最大ノード数は512個となっている。ノード当たりの理論演算性能は、XP1が547.2GFLOPS、XP2が675.84GFLOPS。価格はいずれも個別見積り。
最新プロセッサを搭載し、ノード当たりのメモリ転送速度を従来モデルに比べて約2.8倍*となる384GB/秒に向上したことなどにより、従来モデルに比べ実効性能が約1.6倍に強化されているという。
InfiniBandによるノード間ネットワークの高速化によって、従来モデルに比べて約3.3倍となる54.2GB/秒のノード間データ転送速度を実現したことで、大量データを利用した大規模シミュレーションなどの科学技術計算の迅速な処理を実現する。
同製品は、早稲田大学 理工学術院に先行納入されており、博士課程教育リーディングプログラム「実体情報学」における計算機システムとして、ヒューマノイド、医療用ロボットなどに使われる各種アプリケーションの高速化などの研究に活用されている。