九州大学、富士通、富士通研究所は9月12日より、同大学マス・フォア・インダストリ研究所内に共同研究部門(「富士通ソーシャル数理共同研究部門」)を設置し、公平で受入れやすい社会の制度や施策を実現するための数理技術に関する共同研究を開始すると発表した。

これまで、公共施設や流通システムといったさまざまな制度や施策の設計において、人間の行動や心理を適切な形で組み込まれていなかったため、「利用者が増えない」「想定外の行動により使い勝手が悪い」といった課題が発生してきた。

こうした課題を解決するため、同研究部門は、人間の行動や心理を明らかにする社会科学的研究とビッグデータを活用した数理技術を融合した研究を行う。

具体的には、「社会システムモデリング技術(人間の行動や心理を数学的に記述し、社会システムのモデルを構築する技術)」「社会制度設計技術(社会システムモデルを用いて公平で納得感のある制度や施策を設計する技術)」「社会制度評価技術(設計した制度や施策が社会に与える影響を可視化する技術)」といった技術を研究する。

研究のアプローチと課題例