NTTコミュニケーションズは9月11日、本田技研工業がNTT Comのクラウドを採用、大容量CADデータの高速流通基盤をグローバルで実現し、世界6極同時の製品開発・調達・生産を加速すると発表した。

NTT Comは、ホンダのグローバル戦略パートナーとして、世界6極の拠点や約1万社のサプライヤーが利用する、製品や部品のCADデータなど大容量データを高速に共有・加工できる機能を、NTT Comが世界9カ国/地域・11拠点に基盤を展開するクラウド「Bizホスティング Enterprise Cloud」上で提供。これにより、サプライヤーネットワーク・システムのグローバル共通化を進め、地域毎の製品開発・調達・生産をより安価・迅速に実現している。

主にAPACエリアでの利用を想定した日本とシンガポール基盤の提供を2013年より開始しており、従来利用していたサービスと比べて年間コスト30%削減し、データ共有速度も最大で14倍向上。今後、他地域の基盤への拡大も検討している。

クラウド型ファイル高速転送基盤の特長と導入効果として、ファイル転送システムが稼働するクラウド基盤はすべてNTT Comの提供する高品質の企業向けネットワークサービス「Arcstar Universal One」に直結。地域を跨ぐ基盤間の転送はこのネットワークを経由することで高速転送を実現している。

従来のファイル転送システムと比較して、グローバルでの高速データ共有が可能となり、世界6極に存在するHondaグループが開発や部品調達にかかわる業務で利用する個別システムを、グローバルレベルで共通化するだけではなく、業務スピードの向上を実現している。

また、地域ごとに個別仕様で構築されたファイル転送システムをグローバルクラウド環境に移行するにあたり、Camelliaによるファイル暗号化およびSSLによる通信経路の暗号化を一元的に適用することで、グローバルレベルでのセキュリティポリシー標準化を実現した。