パイオニアVCは2014年9月9日、新サービス発表会を開き、これまで提供してきたビジュアルコラボレーションサービス群を新たに「xSync(バイシンク」ブランドに統一し、2014年10月より、第一弾となるビジュアルコラボレーションサービス「xSync Prime Collaboration」を提供開始すると発表した。

同社は2008年以来、会議参加者の映像や音声だけでなく、PC画面上を高精細に再現性高くリアルタイムに共有できる、ビジュアルコラボレーションサービス「Cyber Conference System-Prime(CCS-Prime)」を提供してきた。国内のオンプレミス型システム(システムを顧客側で管理・運用する)では国内No.1のシェアを獲得しており、特に3D CADなど高精細データを遠隔地と共有する設計・開発業務において高い評価を得ている。また、文教分野では、電子黒板システムを小中学校などへ導入しており、教員と生徒間でデータを相互にやり取りできる協働学習システム「xSync」を提供してきた。

今回が発表された新ブランドではこれらのサービス群を統合することにより、利用者がそれぞれの必要に応じて最適なソリューションを選択できるようになる。

パイオニアVCの従来のサービス群(左)と新ブランド「xSync」に統合されたサービス群(右)を表す図

新たに提供が開始される「xSync Prime Collaboration」は、「海外の生産現場とも国内と同じように会議がしたい」という利用者の要望にパイオニアVCが応えることで実現した、国際間でビジュアルコラボレーションを可能にするサービス。通信インフラに日本アイ・ビー・エムのクラウド・サービス「Softlayer」を採用することで、安心で高速な通信環境を提供できるという。

同社の間下浩之 副社長は「我々の主な顧客である製造業は海外拠点との会議が多く、『オンプレミス型だと高価なのでクラウド型で適材適所に使い分けたい』『グローバルの広がりが多すぎて管理に困っている』などの課題をいただいていたが、今回発表したサービスはそれらに応えることができた」と語り、「『xSync』ブランドをメイン事業として展開し、ビジュアルコミュニケーションサービスの世界No.1を目指す」と新ブランドへの自信を覗かせた。

パイオニアVCの間下浩之 副社長

「xSync Prime Collaboration」では離れた場所にいる人ともリアルタイムに映像や音声、PC画面などの情報を国際間で共有できる

また、パイオニアVCは2014年5月にクラウド型のビジュアルコミュニケーションサービスを提供するV-Cubeと資本業務提携を結んでおり、同発表会ではV-Cubeの間下直晃 社長よりV-Cubeのビジュアルコミュニケーションサービスをパッケージ化した「V-Cube One」も発表された。これは現在配布に向けて準備を進めている企業向けチャットツール「V-Cube Gate」を入り口としたビジュアルコミュニケーションの統合プラットフォームで、パイオニアVCの「xSync」ともコラボレーションする計画だという。

V-Cubeの間下直晃 社長

「V-Cube One」と「xSync」のコラボレーションによって利用者がプレミス型とクラウド型の良いところを使い分けることができるようになる