三菱電機は9月8日、カタールの国営衛星通信事業者「Es'hailSat」より、通信衛星「Es'hail 2」を受注したと発表した。また、併せて、地上局と技術者へのトレーニングサービスも提供する契約を締結したと発表した。
同衛星は三菱電機の標準衛星バス「DS2000」を使用した衛星としては16機目、商用通信衛星としては5機目となり2016年末に打ち上げが予定されている。打ち上げ後は東経26度に位置し、中東・北アフリカ地域のアルジャジーラやべインスポーツといった大手放送局の直接放送サービスや政府向け通信サービスなどのほか、世界で初めて静止軌道上からのアマチュア無線サービスに利用される予定だという。
今回の受注は、「DS2000」がこれまでの軌道上での高い信頼性と品質の実績をEs'hailSatが評価した結果、決定したとのことで、日本の衛星メーカーとして、アラブ諸国から人工衛星を受注したのは初めてとなるという。
なお三菱電機では、今後も高い製品力を生かしつつ、日本政府の支援も受けながら、人工衛星システムをはじめとする宇宙システムの事業拡大を進めていく方針としている。