日立製作所と日本イーライリリーは9月9日、日本国内における放射性医薬品合成設備「NEPTIS plug-01」の販売基本契約を締結したと発表した。
同設備はアルツハイマー型認知症に関係する脳内アミロイドβプラークというタンパク質をPET検査で可視化できる「florbetapir(18F)注射液」を医療機関で合成するために用いられるもの。2014年7月3日に、日本イーライリリーが医療機器製造販売承認を取得し、今回の契約に基づき9月9日より日立が販売を開始する。
アルツハイマー型認知症の原因のひとつとして、アミロイドβの脳内への異常な蓄積が考えられている。これまで、脳内のアミロイドβプラークを可視化するための薬剤や、その薬剤を合成する装置は、日本では承認・販売されていなかった。
今回の契約締結によって両社は、相互補完的な関係で設備の拡販やそれに付随するサービスの提供に努め、高齢化と共に増加を続けるアルツハイマー型認知症の適切な診断へ貢献していくとしている。