日立システムズの中国事業会社である日立系統(広州)は9月5日、帳票に書かれた印刷文字をデジタルデータ化する「OCR 業務帳票データ入力ソリューション」を中国市場向けに販売開始した。
現在、中国企業の多くは、業務の効率化と正確な情報記録を目的として帳票を電子データ化し、デジタル管理するニーズが高まっている。また急速な中国経済の発展に伴い、取り扱う情報量も膨大。中国ではスキャナ自体は普及しているものの、OCR(光学文字読み取り)機能を備えたスキャナは普及しておらず、スキャン後に再度文字データとして入力し直す手間が発生しているという。
こうした背景を踏まえ、日立系統は、金融機関などに向けて高精細なイメージスキャナ機能と、印刷文字、バーコードなどをデジタル形式に変換するOCR機能を有する「OCR 業務帳票データ入力ソリューション」の取り扱いを開始。同ソリューションにより、帳票の電子化・集計・ソートが効率化することに加え、注文の受発注業務や、アンケート業務、学校などの試験採点の効率化などにも活用できるとしている。さらに従来のOCRでは不可能だった「サイズや厚さの大きく異なるOCR帳票/非OCR帳票」の一括混在入力が可能だ。
今後日立系統は、中国市場向けの「OCR 業務帳票データ入力ソリューション」を、銀行や保険会社などの金融機関の窓口業務だけでなく、さまざまな場面でのデータ入力業務に活用できる商品として、流通・小売業などにも拡販していく。