Silicon Laboratories(Silicon Labs)は9月2日、"モノのインターネット(IoT)"製品向けの環境センシング、およびバイオメトリックセンシングアプリケーションの設計期間を短縮するスタータキット2製品を発表した。
環境センシング開発キット「SLSTK3201A」は、スタータキット「EFM32 Zero Gecko MCU」に、センサ拡張ボードを組み合わせたもので、相対湿度(RH)、温度、紫外(UV)光、周囲光、近接ジェスチャ、および人間のジェスチャをセンシングする、IoT製品の開発プロセス効率が向上する。さらに、相対湿度、温度、および紫外線指数を追跡するジェスチャ制御の気象観測アプリケーションも含まれている。また、同社のSimplicity Studio開発プラットフォームで完全なソースコードが入手できるため、アプリケーションの開発期間を短縮できる。
バイオメトリックセンシング開発プラットフォームは、心拍数や血中酸素濃度(SpO2)の他、紫外線指数、相対湿度、温度を簡単に計測できるようになる。同プラットフォームには、オプティカルセンサ「Si114x」と湿度・温度センサ「Si701x/2x」を搭載した拡張カード「BIOMETRIC-EXP-EVB」が含まれており、スタータキット「EFM32 Wonder Gecko MCU」に直接プラグインできるのに加え、オプションで提供されるウェアラブルリストバンド型心拍モニタボード「HRM-GGG-PS」は、I2Cミニフレックスケーブルを使用してバイオメトリックセンサカードに接続できる。この他、「EFM32 Wonder Gecko」用のバイオメトリックデモンストレーションファームウェアがWebサイトで無償提供されている。これには、心拍計アルゴリズムとそのソース構成ファイルが含まれており、バイオメトリックセンサドライバを最初から開発する必要がないという。
また、2つのキットはボタン型電池で動作し、バッテリ駆動IoTやウェアラブルアプリケーションに最適である。そして、各センサ拡張カードには、エネルギー消費を最小限に抑えるのに役立つ昇圧DC/DCコンバータ「TS3310」が使われている。
なお、価格はスタータキット「EFM32 Zero Gecko」とセンサ拡張ボードを同梱した環境センシングキット「SLSTK3201A」が109ドル、拡張カード「BIOMETRIC-EXP-EVB」が50ドル、スタータキット「EFM32WG-STK3800 Wonder Gecko」が79ドル、オプションのウェアラブルリストバンド型心拍モニタボード「HRM-GGG-PS」が50ドル。すでに出荷を開始している。この他にも、さまざまな専用のセンサ開発ボードが提供されている。