SAS Institute Japanは9月1日、データ・サイエンティストの人材育成を目的としたトレーニングコース「SASデータ・サイエンティスト基礎講座」の新規開設を発表した。
「データ・サイエンティスト」とは、分析およびITの知識を基盤にビジネス上の課題を定義し、各分野の関係者(業務部門の管理者、システム担当者、データ統合開発者、アナリスト/統計担当など)と協力しながら、その課題を解決するための中心的な役割を担う人を指す。
同社が提供する講座は、データ・サイエンティストに問われる「ビジネス・IT・分析」の3つの領域に加え、アナリティクスで解決できるビジネス課題の定義や分析するデータの準備、探索、加工、分析モデルの構築、検証、展開、モニタリングや精度評価といったアナリティクス・ライフサイクルの各プロセスに必要な基礎知識を網羅する。
「ビジネス領域」は受講前提をビジネス経験3年以上とし、学習内容は業務上の課題を定義して、分析プロセスにおける基本的、総合的な課題を理解して目標を設定し解決する考え方を身に付けるというもの。
「IT領域」は受講前提をWindowsやMicrosoft Officeのようなソフトウェアの使用経験があることとし、学習内容は分析結果を導き出すために必要なITの基礎知識や分析ツールの使用方法を学び、課題解決を実現する手段を身に付けるというもの。
「分析領域」は受講前提を中等教育程度の数学知識があると望ましいとし、学習内容は分析課題を解決するためのさまざまな統計的な手法を学習して、場面に応じた適切な手法の選択や結果の考察を行う力を身に付けるというもの。
「ビジネス・IT・分析」の各領域、全8コースを修了した受講者は、最後の総まとめとして最終実践ワークショップを受講し、受講完了者にはSASデータ・サイエンティスト基礎講座修了証が発行される。
受講対象者は将来のデータ・サイエンティストを目指す、すべての人を対象とし、初回コースの開始日は9月26日を予定している。
各コースの所要日数は1講座0.5日、長いもので2日。受講料は1講座2万円から14万円で、すべての講座を受講すると合計60万円になる(いずれも税抜)。