日本モレックスは、自動車配線など過酷環境での使用が想定される用途に向けて、高信頼性とコスト競争力を両立させた防水接続システム「ML-XT」を発表した。
同製品は、防水・防塵規格IP68に準拠しており、その高い密封性能によって最高クラスの防水性能を提供し、自動車や鉄道といったさまざまな輸送機器の過酷な環境での配線用途に適している。具体的には、業界標準のコネクタシステムと嵌合でき、完全な互換性を備えているのに加え、LSR(液状シリコーンゴム)の2色成形技術を用いて、ハウジング部とシーリング部を一体成形しているため、完全な密封性を保持する。さらに、シーリング位置の修正や保持機能も備えているため、取り付けおよびメンテナンス時に、シーリング部の紛失や取り付け忘れといったリスクが排除できる。また、9部品で構成されている同種の製品に比べ、同製品は6部品で構成されているため、組立作業を簡素化し、最終組立部品コストを低減できる。この他、最大定格電流13.0AのXRCターミナルを使用しているため、ハーネス製造で幅広く用いられる治具が利用可能な他、111Nを超える高いターミナル保持力を備えた耐高軸抜出力性(SAE J2030仕様相当)を有する。そして、9色カラーコード展開のハウジングによって、高い視認性と容易なハーネス嵌合を実現するため、誤嵌合を防止できる。
なお、同社では、まず2回路バージョン(オプション:ハウジング9色、ケーブルゲージ2種)を展開していくとしている。