日本IBMは8月28日、IBMの垂直統合型システム「IBM PureApplication System」を管理するソフトウェアの最新版「IBM PureApplication Software V2.0」の提供開始を発表した。

同製品は、1つの管理コンソールから複数のPureApplication Systemや複数のデータセンター間で運用するPureApplication Systemに対し、一元的にパターンを配布し管理する機能、サーバー間のデータ複製といった新機能が追加され、基幹システムに求められる高い可用性、災害対策、保守・運用の効率を向上している。

具体的には、新たに実装されたマルチラック・デプロイメント機能により、単一の管理コンソールから複数のPureApplication Systemや複数のデータセンター間で運用するPureApplication Systemに対して、パターンを配布し、管理することが可能になった。

ストレージ仮想化技術であるブロック・ストレージ機能のサポートにより、作成から破棄に至るデータのライフサイクルとアプリケーションのライフサイクルを分離するほか、ブロック・ストレージの複製により、災害対策を想定した柔軟なシステム構築を実現する。

加えて、既存資産の有効活用を可能とする外部ストレージのサポート、分散共有ファイルシステム General Parallel File System(GPFS)を構築するGPFSパターンを提供するとともに、システムの障害と兆候を検知して、IBMのサポートセンターに自動的に連絡するコールホーム機能の提供など、運用保守の効率を高めている。

そのほか、パターン・エンジンを強化し、オープンソース技術であるOpenStack HEATやChefにも対応した。これにより、Heat Orchestration Template(HOT)ドキュメントを利用した展開やChefのオープンソースコミュニティで開発された多様なChefレシピの利用が可能になり、パターン構築の柔軟性が向上した。