PMC-Sierraは8月27日、データセンタサーバに高い拡張性と柔軟性を提供する12Gb/s対応のSASエクスパンダカード「Adaptec 82885T」を発表した。

同製品は、業界初の12Gb/s対応のSASエクスパンダカードである。ロープロファイルのPCI Express(PCIe)カード形状で、36ポートを搭載しており、最大24台のSAS/SATAドライブをファンアウト接続するための内部ポートと、1枚のRAIDアダプタやホストバスアダプタで、さらに大きな容量拡張のためのJBOD接続を可能にする8つの外部ポートを提供する。これにより、サーバの種類を削減し、データセンタの運用効率を増加させるモジュラー型パッシブバックプレーンアーキテクチャを可能にする。

この他の特徴としては、ロープロファイルMD2形状に収まり、25W未満でPCIeの消費電力制限に適合する。さらに、カードはバックプレーンから独立して任意の使用可能なPCIeスロットに内部マウントでき、上向きに配置されたmini-SAS HDコネクタにより高密度サーバ環境にケーブル配線の柔軟性を提供する。また、電源は、4レーン以上のPCIeスロットまたは標準的な4ピンMolexコネクタから供給される。加えて、カードはSGPIOとSES2エンクロージャ管理をサポートしており、エンクロージャ情報はデイジーチェーン接続された全てのエクスパンダカードからルーティングされて接続されたRAIDアダプタやHBAへ提供される。この他、12Gb/sのSASエクスパンダカードの持つバッファリング機能により、6Gb/sのSAS/SATAドライブ接続時のパフォーマンスを向上させることが可能。これにより、データセンタでは最大スループットを達成するために、最新の12Gb/sデバイスに加えて既存のドライブも活用できる。

なお、10月より発売する予定。

12Gb/s対応のSASエクスパンダカード「Adaptec 82885T」