Texas Instruments(TI)は8月26日、車載規格AEC-Q100認証取得済みの、車載や産業向け高電圧動作LDO(低ドロップアウト)製品17品種を発表した。
今回発表されたのは、入力電圧範囲が60Vまでの「TPS7A16xx-Q1」、同40Vまでの「TPS7A66xx-Q1」と「TPS7B67xx」の各製品ファミリ、および「TPS7B4250-Q1」を含むLDO製品で、クラスタ、パワーステアリングやインフォテインメントシステム、ドアモジュールや照明制御をはじめとした、自動車やトラックのバッテリに直結される数多くのアプリケーションを非常に低い無信号時電流でサポートする。
具体的には、スタンバイ時に最小で10μAの無信号時電流で、より低い消費電力とバッテリ動作時間の延長を実現する。また、ESR(等価直列抵抗)補償を内蔵し、システムコストの最適化や、動作安定性の向上が図れる。さらに、車載製品向けに、通常動作時に最大40V、過渡スパイク時に最大45Vの入力電圧をサポートする他、「TPS7A1601-Q1」はトラックや、過酷な環境で利用する機器向けに、通常動作時に最大60Vの入力電圧をサポートする。そして、トラッキング機能は、基板に実装された電源と外付け電源との間で、ゼロに近い許容誤差を提供、外付けセンサからの、より高精度のデータを取得できる。この他、ウィンドウウォッチドッグ回路を集積し、システムレベルでの機能安全要件への適合を実現する。
なお、「TPS7A16xx-Q1」は8ピンMSOP-PowerPadパッケージで、価格は1000個受注時で1.65ドル。「TPS7A66xx-Q1」は8ピンMSOP-PowerPadパッケージで、同0.60ドル。「TPS7B67xx-Q1」は20ピンHTSSOPパッケージで、同0.80ドル。また、AEC-Q100車載規格認証取得済みのLDO製品特性試験に役立つ、数種類のEVM(評価モジュール)と、評価と設計に役立つSPICEシミュレーションモデルも供給されている。