2014年9月10日、セミナー「「顧客と密接な関係」が作れるか!!企業価値を創出するCRM戦略とは」がベルサール新宿グランド Room Mで開催される。当日は、AIT ソリューション営業本部 ソリューション営業部 部長、酒井修氏による講演「企業価値創出の為に求められるCRMシステムのあるべき姿とは?「SugarCRM」のご紹介」も予定されている。そこで本稿では、講演に先立ち、企業活動をITの側から支えるために必要となる、あるべきCRMシステムのあり方について、同氏に話を伺った。
「「顧客と密接な関係」が作れるか!!企業価値を創出するCRM戦略とは」の参加申し込みはこちら(参加費無料、9月10日(水)開催、東京都新宿区、開場13:30~) |
“炎上”その後の対応が評価を上げる場合も!?ソーシャルに流れる情報をいかに購買に結びつけるか
「人(消費者)が購買する理由というのは、いまや多種多様で非常に複雑になっています。車を例に考えてみても、燃費やデザイン、居住性やブランドなど、購入に至るにはいろいろな動機があるはずです。そうしたなか、一番大きな動機となるのは、実は身近な人に背中を押して貰うことだったり、何かに感動した時だったりする訳です。親や兄弟、子ども、友人など、身近な人に背中を押してくれる機会を増やすために、企業は自社や自社製品のファンを口コミなどにより増やしていく努力をしているのです」(酒井氏)
とはいえ、そのためには難しい問題も多く、一歩間違えれば両刃の剣にもなりかねない。例えば、ツイッターのアカウントを立ち上げたとしても、企業がフォローできる範囲には限りがある。また、意図的に批判しようとする悪意のある人々への対抗策も求められるからだ。
しかし酒井氏は、このような見解も示した。
「仮に不適切な対応が起きたとしても、その後の対応がとても大切です。誠心誠意な対応や真摯な姿勢が、その企業への関心や好意に繋がる事も忘れてはなりません。とはいえ、そういった企業側の対応の全てが思惑通りになるのかは実は誰も想定できないのです。ましてや意図的な対処では消費者の心は掴めないという難しさがあるのです。人(消費者)が振り向いてくれるのかが非常に予測しづらくなっているのがお分かりになるかと思います。今後のCRMのステージは、多種多様な情報に敏感な対応ができるかが鍵となるでしょう」
ビッグデータ時代のCRMに必要なのは、オープン(自由自在)であること
これからのCRMで成功する秘訣について、「まずは社員やメンバーに自発的なデータ入力を促す土壌をつくるところから始める必要がある」と酒井氏は言う。
「積極的にデータを入力してもらえなければCRMは真価を発揮できません。そうした土壌を醸成することは大変重要なポイントです。ただし、単純にデータ入力促進の為の短期的な対応(入力した人に特典を与える)というのでは効果は薄いと思われます。データを入れたことで、そこから何らかのフィードバックを受けられる必要があるのです。そうすれば、システムの有益性を理解して自発的にデータを入力するようになるはずです」(酒井氏)
一方、あらゆるデータをCRMに蓄積するビッグデータ化になると、個々のデータでは大した量・コストではなくても、クラウドサービス一辺倒の場合かなりのコスト増が発生するということに注意が必要である。そうした懸念を払拭できるのが、「Sugar CRM」だ。SugarCRMでは、データ量や通信料への課金は無く、クラウド上でも自社内サーバでも自由にプラットフォームを選択できるメリットがある。またソースコードが公開されているので、企業側で自由にデータの出し入れ・加工が自在なのである。
「いわゆるクラウドベンダーによるロックインもありませんので、本当の意味でビッグデータに最適なCRMだと言えるでしょう」(酒井氏)
売り上げが向上するCRM。キーワードとなる「人の心理」、「オープン(自由自在)」そしてその手法や考え方については、9月10日に開催されるセミナー「「顧客と密接な関係」が作れるか!!企業価値を創出するCRM戦略とは」での酒井氏の講演で明らかにされる予定だ。ビッグデータ時代のCRMという困難なテーマに取り組もうとしている企業の担当者であれば、役職にかかわらず参考になるヒントが提示されるに違いない。