日光東照宮と凸版印刷は8月18日、共同でVR(バーチャルリアリティ)作品「日光東照宮 国宝 陽明門」を制作したと発表した。2015年3月に開館予定の日光東照宮宝物館に常設するシアターで一般公開される。
今回は、新設される宝物館にVRシアターを導入し、東照宮の参拝者に対し社殿の意義や修復の重要性を伝えることを目的に、「日光東照宮 国宝 陽明門」を共同で制作した。この作品は、東照宮の国宝「陽明門」を、三次元計測ならびに高精細撮影し、それらのデータを活用して制作したもの。500体以上の彫刻をデジタル化、通常は高所にあるために見ることが困難な彫刻も、細部まで確認することができるという。
また、江戸時代の記録や唐門の修復時の調査結果などに基づき、檜皮葺の屋根や 現在とは異なる柱や彫刻の色などを再現し、あわせて、東照宮が所蔵する重要文化財「東照社縁起絵巻」のデジタルアーカイブを実施、描かれている内容から、家康公の功績と東照宮の由来を紹介する。
両者は今後、作品を宝物館内のVRシアターで公開するほか、「400年式年大祭」のPR活動や各種講演会、修学旅行の事前学習や日光への観光PRなどさまざまな用途で活用していくという。