東京都江東区の日本科学未来館は8月11日、9月1日~8日の期間限定で毎年恒例となっている「中秋の名月 未来館でお月見! 2014」を今年も開催すると発表した。
中秋の名月にちなんでさまざまなプログラムを実演
同イベントは毎年恒例となっているもので、期間中、シンボル展示「Geo-Cosmos(ジオ・コスモス)」や「4次元デジタル宇宙シアター(4D2Uシアター)」を用いた展示で月に関する実演を行う。
同期間の「特別展示となる「The Moon on Geo-Cosmos」は直径約6m、有機ELパネルを1万362枚貼り込んだシンボル展示「Geo-Cosmos」に、月周回衛星「かぐや」が捕らえた月の表面データを特別に映し出す、昼間の「お月見」。毎時00分と30分に各回5分ずつ実施される。10:30、12:30、15:30の回には、科学コミュニケーターによるライブ解説で過去、現在、未来のお月見について知ることができる。
また、VRシアター「4D2U -中秋の名月-」では宇宙を空間3次元と時間1次元の4次元で可視化する「4次元デジタル宇宙(4D2U)」を用い、「月光」をテーマにライブ実演を実施。月光の明るさを知り、人間が月明かりをどのように感じてきたのかに触れるプログラムとなっている。太陽系のほかの惑星から衛星を眺める、ひと味違った「お月見」も紹介される。各日ともに15:20から約20分間の開催で、5階常設展示フロア内 VRシアターにて催される(5階インフォメーションカウンターにて、当日先着順で予約券を配布)。
さらに、サイエンス・ミニトーク「ことしの月見は2度おいしい」では、秋の月を2度、楽しむコツとそのヒントとなるような最新科学情報を聞くことができる予定。「月のウサギ」がどうやって形成されたか、月の内部がどうなっているかなど、解明されつつある月の謎について、科学コミュニケーターが説明を行うという。
夜間は普段と違う趣向のイベントを実施
このほか、9月5日と6日の2日間にかけて、特別夜間開館「大人のナイトミュージアム」として、それぞれ5日は21時(最終発券は20:30)まで、6日は20時(最終発券は19:30)まで閉館時間を延長。夜間の「Geo-Cosmos」はまるで宇宙空間に浮かんでいるように見えるという。昼間とは趣が異なる雅楽の演奏会や、月と人間の関係を語らうトークイベントが開催される。
「雅な月夜のしらべ」と題する雅楽演奏会では、東京藝術大学音楽学部邦楽科の新谷恵氏らによる「月」や「秋」をテーマにしたライブ演奏、楽曲解説が行われる。9月5日18:30~19:00、20:00~20:30の計2回、1階シンボルゾーンにて開催される予定。
また、大人のサイエンティスト・トーク「月見る人よ、いつ、どこで? ~時代、地域、人それぞれの月見~」は、夜間開館と夜のGeo-Cosmosという落ち着いた雰囲気の元で、科学や文化のジャンルを越えながら専門家と「月を見る」という行為について語るトークイベントで、9月6日の18:00~19:00に1階シンボルゾーンで実施される予定。
加えて6階ドームシアターガイアでは立体視プラネタリウム作品「バースデイ~宇宙とわたしをつなぐもの~」とプラネタリウム作品「暗やみの色」が追加上映される。時間は17:20~、18:20~、19:20~、20:20~(5日のみ)で各回約30分。通常開館時間の上映とは別に、追加上映を見ることができる。予約券は16:45以降、6階ドームシアター前にて配布。
なお、常設展と企画展はともに、閉館まで(企画展の最終入場は閉館の30分前まで)観覧することができる。入館料は通常料金と同様で、通常開館時のチケットでそのまま夜間開館を楽しむことができる。1階のミュージアムショップ「Miraikan Shop」、5階のカフェ「Miraikan Cafe」も延長して営業。「Miraikan Cafe」ではお月見特別メニューが用意される。開館時間は10時~17時(5日は21時、6日は20時。入館は閉館時間30分前まで)。入館料は大人620円、18歳以下210円、未就学児は無料。土曜日は18歳以下無料(企画展は除く)。企画展「トイレ?行っトイレ!~ボクらのうんちと地球のみらい」も展示時間を延長して同時に開催されるという。