世界貿易機関(WTO)の紛争処理上級委員会は8月7日(ジューネーブ時間)、中国のレアアース、タングステン、モリブデンに関する輸出規制における問題で、WTOが日本、米国、EUの訴えを全面的に認める報告書を公表した。
今後、上級委員会報告書は、8月29日に開催されるWTO紛争解決機関会合において正式に採択される見込み。茂木経済産業大臣は「中国が本報告書の勧告を早期に履行し、WTO協定に整合しないと認定された措置を速やかに是正することを求める」とコメントしている。
この問題の経緯は、中国がレアアース、タングステン、モリブデンの輸出数量制限したほか、輸出税を賦課。こうした事態を受け、日本、米国、EUは2012年に輸出数量制限や輸出規制は、WTO協定に違反するものとして紛争処理委員会を設置し、2014年3月に報告書をWTOに提出した。