Thermo Fisher Scientificは8月6日、次世代トリプル四重極GC-MS/MS「TSQ 8000 Evo」を発表した。
同製品は、食品、環境、生物学的サンプルに含まれるダイオキシン、PCB、農薬、ステロイド、その他分析が難しい分析種などの化合物を分析するラボ向けの装置である。具体的には、次世代EvoCellテクノロジーにより、前世代の「TSQ 8000」システムの機能を向上させている。実験では、MS/MSモードのトランジション速度が、感度を損なうことなく3倍に向上したとする。これに寄与しているのは、MS/MS条件を最適化するためのTimed-SRMソフトウェアであるとするほか、従来品に比べ、同じスキャン速度で測定した場合にEvoCellが3倍の感度を得ることも可能となり、1回の測定で1000以上の化合物を低い検出下限値で定量することができる。そして、Auto-SRM機能により、メソッド開発と管理の自動化を実現。MS/MS条件検討の作業が従来より簡単になった。
この他、同装置に搭載されているExtractaBriteイオン源は、サンプル前処理およびクリーニングを最低限に抑えるために、マトリックス耐性が高く設計されている。さらに、イオン源のメンテナンスが必要になった際には、真空を維持したまま取り外すことができるため、装置の稼働時間を向上させることができる。