気象庁は8月7日、降水域の分布を高い解像度で解析・予測する「高解像度降水ナウキャスト」の提供を開始した。

高解像度降水ナウキャスト

従来の降水ナウキャストは降水域の分布を1km四方で予測していたのに対し、高解像度降水ナウキャストは降水域の分布を250m四方で予測する。そのため、高解像度降水ナウキャストでは、より正確な降水域の移動や発達・衰弱の把握が可能。

従来のナウキャストと高解像度降水ナウキャストの比較(東京都内で大量の降ひょうがあった6月24日14時40分の解析)

同庁は今回の高解像度化にあたり、気象ドップラーレーダーのデータに加え、気象庁・国土交通省・地方自治体が保有する全国約1万ヵ所の雨量計の観測データ、ウィンドプロファイラやラジオゾンデの高層観測データ、国土交通省XRAINのデータも活用し、降水域の内部を立体的に解析することによって、精度向上を図っている。

「高解像度降水ナウキャスト」では、30分先までの5分ごとの降水域の分布を予測し、5分間隔で提供する。強い降水域の位置をわかりやすくするため、画面中心(利用者で設定可能)からの距離を表示できる。

高解像度降水ナウキャストの特徴