Analog Devices(ADI)は8月6日、自社のデュアル2×2 RFトランシーバ「AD9361」を組み合せたソフトウェア無線(SDR)高速プロトタイピングキット「AD-FMCOMMS5-EBZ」を発表した。

同製品は、XilinxのオールプログラマブルSoC「Zynq-7000」上で使用され、4×4マルチ入出力(MIMO)ワイヤレストランシーバアプリケーションを簡素化するだけでなく、プロトタイピングを迅速化することで、MIMOアーキテクチャを用いてシステムを構築する際に直面する、SDRトランシーバの同期という困難な課題に対応する。

さらに、同キットには、2×2 RFトランシーバ「AD9361」2個とサポート回路を特徴とするFPGAメザニンカード(FMC)、リファレンス設計、MathWorksのソフトウェア対応の設計およびシミュレーションツール、HDL(ハードウェア記述言語)コード、「Zynq-7000」のためのデバイスドライバが含まれており、同社のEngineerZone上の設計ファイルパッケージを利用できる。これにより、開発時間の短縮、リスク軽減、高速プロトタイピングのすべてを実現できるようになる。

また、SDR MIMOアプリケーションは、RF計測機器や防衛用電子機器から、通信インフラストラクチャまで広範囲にわたり、アクティブアンテナ、送信ビームフォーミング、受信システム側の受信アングル調節機能、そして、オープンソースSDRデベロップメントプロジェクトが含まれている。

なお、パッケージはFMC。価格は1125ドル。すでに出荷を開始している。

SDR高速プロトタイピングキット「AD-FMCOMMS5-EBZ」