スマートフォンとタブレット分野で激しい戦いを繰り広げてきた米Appleと韓Samsung Electronicsが8月6日、米国外での特許訴訟を取り下げることで合意したことを発表した。ただし、米国カリフォルニア州で続いている訴訟については継続して戦う意向だという。

これはSamsungが8月6日付けで発表したもの。同社によると、米国外でのAppleとの特許訴訟をすべて取り上げることで2社が合意したという。取り下げ対象の国には日本、韓国、オーストラリア、オランダ、ドイツ、イタリア、スペイン、フランス、英国が含まれる。

2社はこれらの国で約50件に及ぶ特許訴訟を繰り広げていた。この合意はこれらの国での特許訴訟を取り下げるということであり、米国で続いている特許係争は今後も継続する。また、取り下げの理由は、特許ライセンスを締結したためではないとのことだ。

米国では、Appleが2011年にSamsungを提訴したことから特許訴訟が続いており、今年5月にはカリフォルニア州北部連邦地方裁判所の陪審でSamsungに損害賠償金として1億1,900万ドル支払いが言い渡されている。

この件で、Appleは5件の特許侵害を主張、Samsungは2件を主張、結果としてAppleが求めていた22億ドルには遠く及ばない金額となった。2012年8月、AppleはSamsungに9億2900万ドル支払いを求めるという勝訴を勝ち取っており、Samsungはこれに控訴している。