日本オラクル Fusion Middleware事業統括 ビジネス推進本部 製品戦略部 シニアディレクター 清水照久氏

日本オラクルは8月5日、モバイル・アプリケーションの開発と運用を支援する統合基盤「Oracle　Mobile　Suite」の提供を開始した。同製品は、モバイル・アプリケーションの開発フレームワーク、クバックエンドのアプリケーションとの連携基盤、モバイル端末からのID管理・アクセス制御との連携機能から構成される。

Fusion Middleware事業統括 ビジネス推進本部 製品戦略部 シニアディレクターの清水照久氏は、「現在、企業のモバイル利用において、セキュリティ、統合作業のための時間、モバイルアプリの頻繁のアップデートが懸念事項となっている。オラクルはモバイルアプリと社内システムの接続、ID管理のモバイルへの拡張といった点で強みを持っており、企業利用に適したモバイルアプリの開発・運用のためのソリューションを提供できる」と、同社の企業向けモバイル市場におけるアドバンテージを説明した。

同製品は、「Oracle Mobile Application Framework」、「Oracle Service Bus」「Oracle E－Business Suite Adapter」「Oracle Technology　Adapters」「Oracle Mobile Suite Client runtime」を含む。

Oracle Mobile Application Frameworkはマルチデバイスに対応した開発フレームワークで、「Oracle　JDeveloper」や「Eclipse」などの統合開発環境、Java、JavaScript、HTML５などの開発言語を利用できる。一度の開発でさまざまなデバイスに展開することが可能。

「Javaなど、既存のスキルをそのまま使って、マルチプラットフォームのモバイルアプリを開発できる」と清水氏。

システム連携基盤の最新版であるOracle Service Bus 12cは、クラウドや社内システムの既存アプリケーションをモバイルに展開する機能が強化されている。軽量なRESTとJSONによる通信に標準で対応しており、データをスクリーニングしてモバイル端末への転送負荷を軽減する。

また、同社のモバイル向けセキュリティ製品「Oracle Mobile Security」と連携することで、デバイス上のアプリケーションとデータを会社用と個人用とに分離して保護・管理する。

「Oracle　Mobile　Suite」の概要

同製品の価格は10ユーザー／1アプリケーションの場合、500万円からで、Oracle Mobile Application Frameworkは単独でも提供され、価格は10ユーザー／1アプリケーションで11万9,600円からとなっている(いずれも税別)。