アシストは8月1日、日本HPが提供するサポートデスク向けのSaaS型ソフトウェア「HP Service Anywhere」の販売、サポートを開始すると発表した。
HP Service Anywhere(以下、HP SAW)は、オンプレミス型のITサービス管理ソリューション「HP Service Manager software」をベースに、インシデント管理や問題管理、変更管理、構成管理、サービスデスクなどの主要機能をSaaS型で提供するもの。
日本HP HPソフトウェア事業統括 プリセールス統括本部 Opsプリセールス部 コンサルタント 竹澤拡子氏は「HP Service Anywareは、いまのニーズにあわせてフルスクラッチで開発しました」と説明。
HP SAWは、HPのビッグデータプラットフォームである「HP HAVEn」テクノロジー搭載により、構造化はもちろん、膨大な非構造化データの中から価値ある情報を見つけ出すビッグデータ機能を提供する。
具体的には、ナレッジやFAQ検索の利用状況を自動解析したり、社内ITシステムの利用においてエンドユーザが困っている点やニーズを探り出し、FAQの拡充や情報へ到達しやすいようシステム拡張についての計画立案が可能になるという。
ナレッジの自動提案では、文脈に合致する関連するナレッジを自動で提案し、必要な情報がなかなかヒットしないという問題を解決する。
ホットトピック検索は、ユーザーがどういうキーワードで検索しているのかを傾向分析する。
また、ダッシュボードでは、ITサービスの利用状況をリアルタイムに傾向を自動分析し表示する。ユーザーはカスマイズして自分だけのダッシュボードを作成することもできる。
そして、ソーシャルコラボレーション促進機能では、ユーザー同士のコミュニケーション促進と自己解決基盤を実現する。
ビッグデータは、同社が掲げる「New Style of IT」の1つだが、日本HP HPソフトウェア事業統括 ITマネジメント統括本部 統括本部長 村瀬将思氏は、「ビッグデータ活用とは、多種、大量のデータを高速かつ簡易に処理することだ。これまで、運用データはうまく活用されてこなかったが、運用管理ソフトをビッグデータに対応することで、運用データをビジネスの最適化、予見性に使うことができる」と、HP Service Anywareを使うメリットを紹介。
竹澤氏も、「品質を上げればコストが上がり、コストを下げれば品質もさがる。コストの多くは人件費であり、HP Service Anywareはこの費用を下げることを目的にしている」と説明。
HP Service Anywareをビッグデータ対応することで、ユーザーに情報をダッシュボード形式で提供し、問い合わせ件数の低減、対応時間の短縮を図る。
アシストでは、これまでオンプレミス型のITサービス管理ソリューション「HP Service Manager software」を提供してきたが、アシスト 執行役員 システムソフトウェア事業部長 田畑哲也氏は、「これまでのオンプレミス版では、カスタマイズが大規模になるため、中小企業の方に提案することができなかったが、そういったところに今回のSaaS製品を提案していきたい」と語った。
なお、HP SAWの販売価格(税別)は、データ量に関係なく固定ユーザライセンスが年間17万9,000円~、同時ユーザライセンスが年間35万9,000円~。